卒業生リレーエッセイ

好奇心を持って社会へ・世界へ -国際13期生 中村萌さん【卒業生リレーエッセイ(A-16)】

りささんからバトンをもらいました、国際13期生の中村です。
なかなか筆が進まず間が空いてしまいましたが、私も学生生活を振り返りつつ今の自分を見つめてみようと思います。

私はもともと宗教紛争について研究したいという思いがあって国際文化学科を志望しました。しかし、入学後に宗教に関する勉強会に参加するうち、宗教紛争を取り巻く様々な事象を知りました。
小さかった窓から身を乗り出して降り立った世界は思いのほか広く大きく、私の興味関心は一気に拡がっていきました。
りささんと同じく立ち上げに関わった戦争博物館英語版パンフレット作成ボランティアの顧問をされていたのが平田先生で、好きなことをやればいいよと、確か、そう言われたのがきっかけで平田ゼミに入りました。

ゼミでは他大学と研究発表を行う合同ゼミナールにおいて、パレスチナ問題を研究しました。
卒業論文は先述しましたボランティアで幾度足を運んでいた名東区の戦争博物館、ピースあいち創立の市民運動について取り上げました。先生に言われたように本当に好きなことをしていました(笑)

ゼミ以外ではフェアトレード普及の活動をしたり、社会問題について学ぶイベントを企画する団体に入ったり、中小企業家同友会でインターンシップに参加するなど学外からも刺激を受ける日々を過ごしていました。

2011年3月からは大学を休学し、カナダのトロントでワーキングホリデー生活を始めました。
人生で初めての海外でした。着いた直後日本では震災があり、動揺しましたが、自分のすべきことは今の環境に精一杯慣れることだと気持ちを切り替えました。

10ヶ月のワーホリ生活の中では、語学学校に通って友人を作り、生活のためにサーバーのアルバイトをし、仲間と路上でバンド演奏を行ったり、オーロラを観に行ったりとワーホリならではの時間を過ごすことができました。何か日本に持って帰りたいという思いがあったので、後半は再度語学学校に通い、小学生に英語を教えるJ-SHINEの資格を取得しました。

カナダ・トロントでのバンド活動

2012年1月に帰国し、5月に就職活動を終えた後は卒論を執筆しながらFAOでの3ヶ月間のインターンシップに参加するため、ローマに行かせてもらいました。
食糧と農業の国連機関であるFAOでは様々な国の人たちが働いており、カナダとはまた違う刺激的な環境でした。
世界を舞台に活躍する方々との出会いは私の人生において非常に得がたい、貴重なものとなりました。休暇にはイタリア各地はもちろん、フランス、イギリスにも足を伸ばして好きな旅行も満喫することができました。

ローマ滞在中に旅行で行って感動したベネチアの写真

今私は製造業を生業とする企業の営業として働いています。在学中に取得した教員免許やJ-SHINEの資格は関係のない仕事ですが、創造的なモノを生み出す仕事に携わりたいという思いがあり、今の会社に入社しました。
当時は英語を仕事で使うことは考えていませんでしたが、後に機会があれば語学を活かしたいと思うようになりました。

4年目になるまで業務で英語を使うことは一切なかったものの、昨年から外資系のクライアントを担当するようになり、少し英語が必要な場面にも遭遇するようになりました。
今はその新たな仕事を膨らませるために錆び付いた自分の舌と頭をもう一度蘇らせ、向上させようとしているところです。プライベートでは昨年夏からドイツ語にも挑戦を始めました。(タンデムパートナー募集中です!)

最後になりましたが、「自分で見て、感じて、考えること」を大切にし、自分の感覚を磨くことは社会に出た今とても重要なことだと感じています。
私の場合、自分の感覚が鈍ったとき、立ち返るのが学生時代です。まだ30年も生きていない若人ではありますが、この先も学生時代の気持ちを折に触れて確かめつつ、忘れずに、人生を積み重ねていけたらと思います。

徒然になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
次は私の尊敬する国際同期のゴジこと、松井さんにバトンを渡します!

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